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うん・・たしかに せいいきを おかすことは つらい・・・
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    先日、映画の「悪人」を観ました。

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    そしてしみじみと、先日までやっていたドラマ「それでも、生きてゆく」について考えました。



    被害者、加害者、その家族の物語は一見特殊だけど、生きにくい世の中を生きて行く自分にも何か感じるところのあるお話でした。
    そんなこんなをつらつらと、折り畳んで。
     

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    ネタバレとかにはそんなに配慮しませんので、よろしくお願いします。
     
     
    最近の日本映画も日本のドラマも、キャストがだいたい似通っちゃって、オイオイって感じなんですけども、それだけ信頼されている役者さんというのは少ないのかなーとか思ったりもしますが、最初に「それでも、生きてゆく」のキャストを見たときに「あれ~こんな役者さんばっかの映画なかったっけ~?」と思ったんですが。
    見る前はちょっと斜めな感じで「ドラマも煮詰まってんなー映画からパクッてきちゃってさ」ていう感じでした。

    最終的には、確かにお話としては映画から引っ張ってきたところもあるとは思いますが、映画の2時間くらいの枠では収まりきらない、非常に丁寧に描かれた、一つの事件によって人生を奪われた人たちの、失われた時間とその再生の物語として素晴らしかったです。

    アマゾンで早速DVDを予約しようと思ったのですが(ドラマのDVDがほしいと思ったのは人生で3度目)なぜか同時期にやっていたしょーもない絶対零度2(あくまで個人の感想ですwww)のDVDとかはすぐ出たのに、それでも~のはまだ出てないんですよね。丁寧にBOXを作り込んでくれてるといいと思います。ちなみに予約枠はありますが、まだ作ってもいないDVDに☆5の人が20人もいる事態にwww

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    私は瑛太が好きでして(ルックスが)競演が満島ひかりと聞いてこれは見なければ、と早速思っていたのですが、脇を固める役者陣もかなり濃い人々。

    15年前、7歳の少女が当時14歳の少年に殺され世間は騒然となる。瑛太はその少女の兄で、犯人は瑛太のクラスメイト(ジャニの風間俊介、彼は金八でも怖い役やってたけどなんで?)だった。瑛太の一家は事件によって離婚に至り、家族はバラバラになっていた。一方、加害者家族は「私たちは絶対に離れて暮らしてはいけない」と皆で誓い合い、転居してもどこまでも追ってくる誹謗中傷に耐えながら、家族で肩を寄せ合ってささやかに暮らしていた。
    瑛太は父親(柄本明)の持つ湖畔のボート小屋で、やる気なくニートのような生活。しかし実は父親は重い病気に罹っていた。そんな中、恋人にフラれ、家族が追いつめられている現状に耐えきれなくなった犯人の妹(満島ひかり)が現状を打開すべく、瑛太のもとへやってくる…

    このドラマが他と違うなあ、と思うのは、徹底して他のドラマなら描かない「どうでもいい部分」を描き続けたところにあると私は思います。
    例えば、加害者家族の夫婦(時任三郎と風吹ジュン)が15年の時を経て、被害者の母親(大竹しのぶ)に謝罪に現れるという、結構流れとしてはハッと息を飲むシーンで、最初に大竹しのぶがしたことは、そうめんをゆでること。みたいなことです。食事、あっどうしよう、そうめんでいいですか、とかいいながら奥にひっこんでそうめんを茹でる。みたいな。それで、その後の状況で夫婦は食べるんですよね。完全にその状況で拒否なんかできないだろう空気も、凄くわかるっていうか。
    ただ、だから「良い」と私は思ってるわけじゃなくて、最初から結構そういう「小ネタ」が満載だったのであざといなあと思って見てたんですが、その小ネタの量と、役者さんのパワーもあってそこが凄く自然になって見えていったので、12話通して本当に登場人物が生きていた感じがして凄く良く思えました。

    脚本家は「Mother」「わたしたちの教科書」の坂元裕二さんで、割と独特な世界観の、事件をモチーフにして多面的な人物を描くのが上手な人だと思います。このドラマどっちも凄かったなー。でも「西遊記」とか「太陽と海の教室」とかも書いてるけどw。でもたぶん、この方の脚本をド正面から描いたらMotherみたいにきれい丁寧感動になったと思うので、小ネタを挟んでるのはプロデューサーさんの意向じゃないかと思うのですが、この方が石井浩二さんという、実はずっとバラエティ畑にいた人で、来歴がウゴウゴルーガから始まり、ボキャブラ、めちゃいけ、SMA×SMA、最終的にココリコミラクルタイプのプロデューサーで、その後ドラマ制作に移り、初の連続ドラマプロデュースがこの「それでも、生きてゆく」なんですって。

    言われてみると、ココリコミラクルタイプっぽい、会話の中で「ん?」となる小ネタが多いんですよね。初めて主演の二人が出会いファミレスに入るシーン(瑛太は満島さんを湖での自殺願望の女性と思っている。満島さんは瑛太が加害者家族だと知っている)で、満島さんがタンドリーチキンというちょっと引っかかるオーダーをして、瑛太は「タンドリーチキンとか好きなんすか」みたいに聞き、満島さんが辺なテンションで「やっ、私昔この系列のファミレスでバイトしててぇ!」とか答えると「そうっすか…その店もここみたいに空いてるんですか」と返すような、核心部分を遠巻きにしたり異常に距離を詰めたりするかみ合ってない会話が続くところが、コントっぽいといえばコントっぽいのです。(しかもそのタンドリーチキンは伏線として後半機能するし)
    でも、考えてみると私たちは日常で、2時間のサスペンスドラマのような、一直線に結論に向かって話すような会話はしておらず、打って響かないこともあったり、脇道に反れたり、全然関係ないことを思わず口走ったりしているわけで、その「どうでもいい部分」こそがその人物を掘り下げたり、会話する二人の距離感を示していたりするんじゃないかと思うのです。そこに真正面から取り組んでるドラマってあんまり見た事がなかったので、最初の口当たりはほんとに悪かったんですが、そこがいいなあと最終的に思えるようになったんですね。これをもっとバカテンションでやったりするとクドカンぽいのかなと思ったりもします。あの人の脚本も余計なことばっかり言うのがキャラクターを掘り下げてて素晴らしいと思っています。

    いやしかし、大竹しのぶの女優力ってハンパないですね!!見てた人には伝説の5話、て感じだと思うんですけどw、5話で大竹しのぶが、実は加害者一家にずっと執念深く探偵とかを使って15年間嫌がらせをしていたのは自分で、本当に憎くてすべてを恨んでいて自分も死にたかったというような話を滔々とするとんでもない長ゼリフのシーンがあるんですが、その迫力たるや、ほんとに凄かったです!!テレビから何か出てるのかと思うくらいのパワーで動けなかったっすwwwああいうのは憑依系でほんとに巧い人大竹しのぶだったから見せきれたんだと思いました。満島さんが、加害者家族と言い出せずになんとなく大竹しのぶと仲良くなってしまい、幼い娘を殺された母親が、15年間何を恐ろしくて聞くことも知る事もできずに苦しんできたかを、女性だから気づく(二人いる息子には気づけなかった)シーンも、本当に凄かったです。私が鈍いのかもしれませんが、そこで『…ハッ!』と見ているほうも気づくくらい、最初は静かに、感情の波は突然大きく襲ってくるように演技するなんて凄いとほんとに思いました。

    物語の流れも、15年の月日で完全に固着していたそれぞれの関係と暮らしが、満島さんが瑛太と出会ったことで大きく動き出すというのもすごく良かったし、ずっと誰もが気になる「14歳の殺人者の心理」というのが描かれ始めてからのサイコホラー展開も求心力があって、瑛太と満島さんの関係がどう落ち着くのか、しかも普通には落ち着くまいと思わされる流れを視聴者が感じつつの最終回も、ダレるところがなくてほんとに凄かったと思います。個人的には不満がなかったわけじゃないけどね!!!瑛太だって加害者遺族なんだから幸せにしてやってよ満島さん!と思わなくもないけどね!!でも、世間の「普通」を一切味わわないで生きてきた二人が、本当に心通う人と人生のうちで出会う事が出来たという事実は、明るい未来を予見させなくもないので、まあ許す。許すよ!!ほんとは満足してないぞ!!くそっ!!

    書いててやっぱり、これはDVD買わなければと思った次第であります。


    さて、映画「悪人」のことであります。
    私は結構、わりと本気で、日本アカデミー賞が好きです。なんだその和製ビヨンセみたいのは、と思わなくもないですし実際そういう感じもありますが、邦画も結構好きで見ているので、どれがどういう賞に収まるか、というのは楽しみだったりします。DVDも持ってる「ディアドクター」の笑福亭鶴瓶さんが主演男優賞を取らなかった(取ったのは渡辺謙。つるべさんには次無いかもなのに~!)ことがほんとに悔しくてフテ寝するくらい真面目に結果が気になるわけですが、前回の主演男優賞は「悪人」の妻夫木くんで、泣きながらしたその受賞のコメントが本当に感動的ですごく気になっていました。
    というか、深津絵里さんが大好きなので見たいなぁとは思っていたのですが、なんだかんだで映画館には行けず。やっとDVDで見たわけですが、これはなかなか良作だと思います。

    監督はフラガールの李相日さんで、フラガールも日本映画史に残る傑作だと思うし、村上龍原作の「69 sixty nine」も爽快感があって素晴らしかったんですが、ただ美しいものや醜いものをその通りの印象に撮らない、凄くワンシーンワンシーンに意味を考えて撮る監督さんだと思います。

    「悪人」が秀逸なのはその田舎の「閉塞感」で、出口のない日常のどうしようもなさが痛いくらいに描かれてて凄いと思いました。九州が舞台の物語で、私は九州の事はわからないし育ったのは田舎ではないので、パーフェクトに理解しているかといわれると多分してないんですが、東京で働いていたって職場と家の往復しかしなくなれば生まれる息苦しさが、本当に物理的にも閉ざされてしまったら…と想像しただけで怖くなるというのはあります。そこで大人になり、理解してほしい、誰かに自分を受け止めてほしいと切望してやり場がなく、出会い系サイトに思わず登録して「本当の出会い」を期待してしまう気持ちは理解できると思うのです。妻夫木くん演じる主人公の、祖父母に育てられて親戚の解体業を手伝い、周りに同じ年頃の友達すらほぼいないような毎日は、見ているだけでキリキリと突き刺さるものがあります。
    妻夫木くんと出会った深津ちゃん(国道沿いの紳士服屋で働き家と往復だけで過ごす地味な女性)が最初に妻夫木君に「まさかこういう人と知り合うと思わなかった~」と言い、妻夫木くんが「どういう人」と返すと、「こういう…金髪の人」と髪を指され、「これは…ある日鏡でじっと顔を見てたら、突然こういう風にしてしまった」と言うと、深津ちゃんも「そういうの、わかる。」と返すシーンも、心に刺さります。孤独を知ってる人には、ぐさぐさくると思います。

    ただ、映画は描かれてなさすぎる部分も多く(原作が大変濃密に人物を描いてるそうなので物足りなさが否めないらしいですが)後半、本当に大変な思いでロケをしたという灯台でのシーンが多くなるのですが、作り手の思い入れほど効果的に現れていないんじゃないかと残念な感じもしました。が、結末も座りのいい感じにはなっていないし、ざらりとした後味を残して終わるのも嫌いじゃないです。途中にかなりはっきり説教くさいところがあるんですが、そこすらいらないくらいぶん投げてくれても良かったかもーと思ったりもします。
    でも凄く感動したので、良かったです。

    で、ですよ。役者さんですよ。
    身勝手ながらも一途だったことが仇になって殺されてしまう被害者女性が満島さん。娘の事で後悔がいっぱいになり突発的な行動に出てしまう加害者の父親が柄本明。孫への愛は揺らがないが加害者の家族として追い込まれて行く祖母役が樹木希林で、ちなみに言うと事件の原因を作る軽薄な若者・岡田将生の友達で、岡田くんの行動に不快感を抱くのが瑛太の実弟の永山絢斗っていう、なんつうかこう~、日本映画ほんとに役者さんだいたいおんなじ箱の中から出してるな~って感じが否めないんですよね。妻夫木くんのお母さん役が余貴美子で、ああなるほど大竹しのぶでも換われたなと思うというか、なんというか…。

    や!でも、どっちも結局素晴らしかったと思うし、ヘヴィーな内容ながらも最後まで見せられたのは役者さんの力も大きいと思うので、いいんですけどね!!いいんですけど…。



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    ちなみに、妻夫木くんと深津ちゃんというと、私は「スローダンス」というドラマがあってそれが視聴率あんまり良くなかったんですけど凄く好きで(妻夫木くんが夢をあきらめて渋々の感じで自動車教習所の先生をやってるというのが凄く良かった)、悪人を見終わって、あ、そういえばあの二人でドラマやってたんだなあ、と思って調べてみたら、そのドラマのディレクター(ドラマでいうと実質撮影監督さん?)が、「それでも、生きてゆく」のディレクターさんだった…という、なにこのメビウスの輪みたいな関係wwww


    ともかく、この二作、オススメです!! あんまり書かなかったけど、満島ひかりさん最高だ!!!
    あー早くドラマのモテキも全部見なきゃだわ~~☆

    長々書けて、すっきりしました。
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