前回の記事に拍手ありがとうございます!!
読んで下さる方がいるだなんて、ほんとびっくりしました!!
ありがたすぎて、ドラマ版の「モテキ」さながら、小さいブラウン管モニターに向かってポチポチ小説打ってる若い頃の自分のところにタイムマシンで戻って両肩揺すって教えてやりたいです!!
あ、後で気がついたのですが、時計屋の小説は時計新聞の連載小説だったみたいですwwww書いたのも作ったのも全部私なのにすっかり忘れていました何故忘れられるのかwwww
さて、今回の恥のかき捨てですが、これもデータ整理してた時に出てきたものです。

…なに?っていう感じだと思いますが、これ表紙で、漫画を投稿したやつのデータが出てきました。
これもまさに前回の小説同様20代前半です。
原稿は戻ってくるとわかってはいるものの、念のためスキャンするくらいは出来るパソコン時代だったようです。
10代の後半に初めて漫画を投稿したのですが、その記憶は強烈にあるのですが、この漫画を投稿した記憶がすっぽり抜け落ちていました。生原稿自体は実家にあるんじゃないかなー。
雑誌はたぶんウィングスだと思います。当時はね〜CLUMPとかが聖伝とか連載してたよね〜〜〜
悲しいかな、データにはフキダシの中身が書いてないので、記憶を喪失してた、からの〜!確かこんな話だった!というのを書きますが、実はこれ、私がよく使う「セリフがなくて行動だけで話を進める」のタイプのマンガだったので、なんとなぁく話はわかると思います。
わかった上で。くそつまんねええ!!!!
16Pにまとめて偉いんですけど、話がダメすぎてめまいがします。
ということで今回は、10年以上前の自分の漫画にダメを出し、更に、20代前半の自分の自我、というものについても書いてみようかと思います。
ちなみにタイトルも忘れました。
[0回]
(以下、原稿の下にその頁のふきだしの説明)

↑花壇の水やりなど、知人の家の留守を頼まれる主人公

↑さて





↑あっお湯!/(鉢植えに)元気ないなー


↑よし!/うわっ!

↑すいませーん

↑よいしょ!

↑ははっ!



〜おわり〜 でございます。
これは…!!ほんとに…!!wwww
当時は今と…一緒なのか違うのかわかりませんが、私は出版社へ持ち込むようなことは出来ない人間だったので、毎月やっている新人賞みたいのに郵送で投稿していたわけです。なので、値段分の切手を貼った封筒を同封しておくと原稿を送り返してくれ、さらに講評を同封してくれるという仕組みで、一応キチンと自分の原稿の評価はされているのですが。
確か、褒められていたのは印象的なシーンの作り方と、原稿の綺麗さだったと思います。
ダメを出されていたのは人物のデッサンと、ストーリーだったはず。
当時はやっぱり、戻ってきた評価見ると不服だったんですよ。なんかストーリーとかもちゃんと出来てたつもりだったし。でも今、自分で見ても、もらった講評と全く同じ評価下しますよね。
不思議なもんだなあ〜〜〜歳とって社会人生活が長くなると気付くのかな??wwww
これ、私以外の人が読んでどれくらい意味が分かっているのか大変心配なのですが、ざっくりしたあらすじを書きます。
たぶん大学生くらいであろう花壇男子らしき主人公が、1P目にだけ出て来る友達に、花の水やりを含めた家の留守を頼まれる。
名付けられた鉢にそれぞれ水をやっていると、上の家のベランダにタオルが一枚干されている。
その夜葉書に何やら(答えが出て、だけ読める)書いているが、寸でのところで切手は貼らない。
翌日元気のない鉢植えをかいがいしく世話していると、二階のタオルが落ちて来る。
タオルを戻そうと2階を訪れるが留守で、脚立を立ててベランダにタオルを投げ入れる。その際に2階の部屋を覗くと、留守どころか住人はいなかった。
部屋に戻ると、書いていた葉書を破り、何か書いて満足げな主人公。終わり。
ということなんですが、これねー…どこからツッコみゃいいのかな!!
なんか、植木の本を買った記憶がある(当時はネットで画像検索なんて出来ない時代でしたからね)ので、花壇とか植木の絡んだ話にしようと思ったんだと思います。あと、この、基本的にはセリフなしで見せるタイプのやつをやりたかったんでしょうね。
それはわかる!!わかるんだ!!がっ!!!
自分ちじゃないとはいえ、買い物出て二階に住んでないのわかんないものかとか、タオルをベランダに投げ入れる手間考えたらドアのノブとかにかけとけよとか、脚立立てて二階を覗くとか犯罪じゃないのとか、切手貼って葉書出すとか古いなぁとか、そういう細かいことも気にはなりますが、一番の問題は!!
主人公が何をしているのかわからないことだっっ!!
16Pの漫画で、主人公に人格持たせるのをあえてやめて1つに絞る(植物オンリー)っていうのは悪くないと思うんですけど、致命的なのは、雰囲気漫画にしようとするあまり、手紙に何と書いているかわからないというのが痛い!
なんだろー、当時の自分としてはミサワ顔で「手紙の内容は、読んだ人それぞれの心の中から写してくれるのがベターかな」とか言ってんのかなぁ!!!ぞっとするわ!!!
記憶では、別れ話を葉書に書いていて、切手貼る寸前で止める(50円が重いぜwwww)んだけどバタバタしていて、という言い訳で本人的にもモヤモヤしていて頓挫する、が、上の住人がいないことで孤独を感じてやはり手紙を書き直す、という流れだった気がしますが、エスパーじゃないんだからさすがにこんだけ何も描写してないと、何の葉書を書いてるのかはわからない!!もう少しはっきり別れ話を書いた文字を出すか、回想シーンとか入れないと無理でしょこれ!
ていうか、そもそも2階が空き家だったら孤独を感じるんでしょうか?孤独を感じたら別れ話を取りやめようと思うのでしょうか?これだけの原因で別れるのを止めるにしては主人公のバックグラウンドが無さ過ぎだし、アイデンティティの薄い主人公で話を作るならもうちょっと明確な別れるのよそうと考えそうな原因が欲しいです。
人生経験の問題かもしれませんが、当時の私が孤独を感じて恋人との別れを取りやめるなどと本当に思っていたんだとしたら、若かったんだなぁとしか言いようがありませんなー。
絵の下手さは、この後10年以上書き続けてもこの程度なんだからまあしょうがないと思いますけど、ストーリーがこれじゃなー。
今これをもうちょっとブラッシュアップするとしたら…もうちょっと明るい話にして、主人公には喧嘩してる彼女がいることにし、二階の住人を勝手に女性と思い込んで想像を膨らませ(落ちて来るのはタオルよりパンツとかがいいかも!w)彼女には電話で気になる人がいるとか勝手を言い、庭の花で花束を作ってる最中に2階が空き家なのに気付いて、愕然としてるところに彼女がやってきて、そのままその花束は彼女にあげて、なんとなく笑って仲直り〜とか?ギャグだけど!!ていうかこれがいいとは言いませんよ!!言いませんけど!!
変にシリアスとか、自分の絵の技術を見せたい!っていう欲だけで主人公が綺麗な顔してキリッとしてる絵を描きたいがために、物語がボロボロじゃあ、漫画家っていうのはだめなんだと思うんですよね。
だって、漫画家って、小説家とイラストレーターを足して2で割ってんのに5倍くらいの出来高を求められる仕事でしょう?自分の描きたいものを、他人の目で見られる冷静な視線で制御出来て初めて漫画家ってものになれるんだと思うんです。ものすごいクリエイティブに対してハイスペックでいなきゃいけないし。
ほんとに、漫画家さんって全員尊敬します。出版社の人が、自分たちのお給料に直接響く人材を探すために審査している、善し悪しだけじゃない関門をくぐり抜けてるんですもん。お絵描きが好き、っていうだけでは通してくれない「社会」っていう関門を通ってる、それはプロフェッショナルってことです。プロは、自分の趣味嗜好だけで通用しない世界です。社会の目で作った自分の作品を産み出し続けるのは、並大抵の人がなれるものじゃないと思います。
前回、小説を載せて、褒めて下さる方とかいたりして、すごくありがたいじゃないですか。
嬉しい!と思うとモチベーションも上がって、創作意欲がまた湧きますよね。
今回のこの漫画もそうなんですけど、当時の自分の事を思い返すと、時間もあったし、創作意欲もあって、こういうの作るんだけど、人に見てもらおうとしないんですよ。
恥ずかしい、っていうのが一番だったんですけど、実はスカイツリーより高いプライドがあって、自分が一番うまいと思っていて、こんなの投稿したら一発で驚異の新人あらわる!つってデビューでしょとか思っているわけですよ。そのくせ、やっぱりどこかでそうじゃないのも察していて、ケチをつけられたらガラスのプライドが粉々になって泣く!!だから見られたくない。
私の場合は、折衷案で、小説なんかは「文句を言われたくないから無料で時計新聞を配っていた」し、感想を人に聞いて回る事もしなかったわけですよ。
この投稿漫画なんか、ほぼ誰にも読ませてないと思います。
今なら思うんですよね。
今、これだけネットが発達しているんだから、ピクシブとかにどんどん上げようよ、って。
人に評価されることは凄いことです。されないことも、逆に転じて凄いことのような気がしています。
無反応は、一発で高いプライドを打ち抜いて崩壊させたりしないけれど、じわじわと研磨してくれます。くやしかったらもっとみんなが振り返ってくれるような漫画を描いてやろう!って、そうやって使えるじゃないですか。
そして褒めてもらえたり、コメントをもらったりしたら、嬉しくて創作意欲が湧く。良い事尽くめですよ。
私はほんとに、ノートに人知れずチミチミと漫画を描いては、たまに人に面白いでしょとか偉そうに読ませたりしていたオタクでした。
加齢のおかげで多少削られたプライドのおかげで、こうして今はそこそこ清浄な空気が吸えております。
でも、こうやって昔の原稿なんか見てると思う時もあります。
あー、あの時、もう少し人に打たれることに慣れておけばよかった。勇気を出しておけばよかった。そしたらもしかしたら、漫画家と名乗れた瞬間が人生に訪れたかもしれないのに。
でももう、私はいいトシなので。
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