やっとこさっとこゴールデンウィークがやってきます…!!
予定はないけど…寝坊するぞ!!!
そういえばずっと書き忘れていたのですが、こないだクラブニンテンドーから、プラチナ会員用の、復刻版ゲームウォッチの「ボール」が届きました!

可愛いので本棚に飾っております。
クラブニンテンドーのとこに、
復刻版制作秘話みたいのがありました。おおお…オクトパスの原画とか…!!
あと、期間限定で扇子がポイント交換でもらえるんですね!うわ~
ゲッソーの扇子いいな~~
そういえば京都に行った時、嵐山の時雨殿に、二度目ですが行ってきたのですが、相変わらず素晴らしかったですが、それより伏見稲荷からの帰りの電車の中で任天堂の本社を見ました!!
思わずよくわからない駅で降りたい衝動に駆られました(笑)
社内見学でもさせてくれるんなら行きますけどね…。
来年もプラチナ会員でいるためにはあと200ポイントちかくいるので、がんばって何か買わなければ…。
任天堂信者としてはお布施です!!
最近ほしいDSソフトは、友達と話してて欲しくなった「世界樹の迷宮3」です。
過去2作より名作らしいのです…!!ぐぎぎ…ほしい!!
全く関係ないですが最近描きたいなあとぼんやりずっと思っていたケビン&オスカー。

愛鳥週間に向けての、鳥さんたちは引き続きがんばって描いてます!!
2枚は仕上がっているので、あらたな3枚目をこれを書いたら着手するんだから!!
さて、ついったでぼんやりつぶやいてたりした、最近読んだ本の話を。
主に「食堂かたつむり」の話です。
ベストセラーなので、ファンだったり、泣いた!!という方はスルー推奨です。
あと、オチまで容赦なく書きますので、知りたくないなあという方もぜひスルーして下さい。
では以下に超絶長く、続く。
拍手ありがとうございます!!!
[0回]
食堂かたつむりの前に、昨日知人から借りた本の話。
時代小説の、「逃がし屋 もぐら弦斎手控帳」という本です。楠木誠一郎著。
時代小説というジャンルは、派閥が出来やすいと思っているのですが、
「竜馬がゆく」を読んで司馬さんに心酔してしまう『センセイ教えて!司馬遼太郎教』とか(私は司馬さんは「国盗り物語」を最初に読んでしまったので、ストーリーが盛り上がってくるとちょいちょい現れて「筆者は思うのだが、この時道三は~」みたいのがうっせ!!!て思ってしまって司馬さん教に入り損ねた)、
うちの親なんか完全に『じんわりしんみり藤沢周平教』で、片っ端から読んでたりするんですけど、
私はきっかけをすっかり忘れてしまいましたが、時代劇のエンターテイメント性を追求&食いしん坊、ということで、『史実より面白さ命!池波正太郎教』でして、鬼平犯科帳とか剣客商売とかすんごい勢いで読んでた時期があるのですが、
その知人に私は池波さんの本をどっさり貸したのですが、この「逃がし屋」という本をにやにやしながら持ってきて言うには、「これ鬼平が出てくるんだよ」という。
でも鬼平…というか長谷川平蔵って歴史上の人物だもんねぇ?と言うと、それはそうだけど、なんか文章もちょっと池波さんの真似してるっぽい、なんか変なんだ、とりあえず読んでくれと。
で、今朝から読み始めたんですが…まあ文章は置いといたとして、その時代の空気感はゼロ(なんか金銭感覚とか対人関係がひどく現代的)な割に、どうでもいい話を延々とする(僕、この時代のことよく知ってるでしょ!みたいな感じで)のが邪魔なのと、すでに出だしの50ページで話が破綻してんのはどうなんだっていう。
・主人公は過去に暗い所をもつ人物。今は寺子屋のようなことをして子供に勉強を教えています。
↓
・生徒の親がやってきて「先生、なめくじ長屋で老人が死んだらしいですよ」
↓
・主人公、すごい形相で親に「その人の名前は!?」と詰問
↓
・親、びびりつつ「えっと、●●とかいったかな」
↓
・その老人は5年半前、主人公を助けて死んだ元同僚の親に違いない!!
↓
・なめくじ長屋へ。やはりそうだった!!5年半前はこんな汚い長屋には住んでいなかったのに…!
で、え????ってなったんですよ。
だってなめくじ長屋で人が死んだ、って聞いただけでビビッときたのがなんでなんだかわかんないんだもん!!
前は住んでなかったんでしょ!?最後まで読んだら解決するのかなあと思って知人に聞いたら、いやそれほったらかしだったよ、との事。なんかそういうとこ緩い本って苦手だわー…
でも読み始めた本は最後まで読みますよ。途中で批判しちゃったのはちょっと反則でしたね。
ではちゃんと全部読んだので批判したい、という本の話。
「食堂かたつむり」。小川糸著。
先日これ映画になりまして、柴崎コウが主人公をやったんですけども。
もともとこの本はベストセラーで、王様のブランチとかでも絶賛されたそうで、優香ちゃんとかが「も~泣けて泣けて~」とか言ってたんですよ。これはもうガチでいい本でないとおかしいじゃないですか、多少スイーツ仕様だとしても。
が。↑のアマゾンのリンク見てもらってもいいんですけど、えらい賛否両論ありまして、一節にはホラーだっていう話もあるくらいだったのです。賛否両論ぶりは「リアル鬼ごっこ」のアマゾン評の面白さに並ぶくらいだと思います。
あれが映画になるのかよ!!と一部で騒然だったので、映画はお金出さないと見れないし、面白さをそのまま体感するためにはやっぱり本だろ!!ということで、買うのはシャクなので図書館で11人待ち(ちなみに文庫版の方の人数。ハードカバーはもっと多かった)をかいくぐり!とうとう読むことができました。
あらすじ。ネタバレ注意。
ある日突然、同棲していた恋人が、部屋の一切を持っていなくなり、ショックで声を失ってしまった主人公。
唯一残されていた祖母の形見のぬか床だけを持って、田舎の実家に帰ることに。
折り合いの悪かった母は、ブタと二人暮らしでスナックを続けている。母に頭を下げ、地元の親切なおじさんと共に使っていなかった建物を改築して、料理が得意な主人公は「食堂かたつむり」を開店。
お客は一日一組だけ。面接などをして事前にお客さんの好みを見分けて、お客さんに合ったものを饗する。
片思いの女の子や、喪に服しつづけるお妾さんなどに料理を出しているうちに評判に。
自分らしい暮らしが続いていく…!と確信した頃、母から、癌の告白を受ける。
母はその癌の治療の為に行った病院で、高校生の頃に純愛を誓い合って離ればなれになっていた男性に出会い、二人は結婚したいのだという。
母はそして主人公に頼む。「私の豚を料理にして、結婚式で振る舞ってほしい」と…。
母は幸せな最後を迎え、一時は落ち込んで料理すら出来なくなってしまう主人公。しかし、母の手紙を見つけることで、やはり自分は料理をし、命をいただくことで生きて行こうと決心する。
そしていつしか声も戻っていたのでした…。
…実にこれ、この物語の上辺の部分を上手に掬ったし、いい話ダナーって感じにはなってると思ってるんですが、それでもやっぱり「え?豚くうの?」って思われる方もいると思うんですが。
この作者はだいたい、どこかで聞いたような『良い話』を主題に書きたい人のようで、最近ちょっと、食育とかいって、命をいただくみたいな話ってよくありませんでした?豚をクラスで飼う実話とか。
ああいうのをやりたかったみたいなんですけど…本質見ないで上辺だけで書くから酷いことになってるんです。
一番この小説がホラーだと言われる所以である、『妙にリアルで細密な豚の解体シーン』も、これが本当に食育な感じで出てくるんならアレですが、ペットとして飼って家族として暮らしてた豚を食べるのとは話が違うと思うんですよね。
で、言うに事欠いて、尻から棒突っ込んで首切って血を集めて…みたいなことをやった後に、「エルメス(豚の名前)は死んではいないのだと思う」とか言っちゃうんですよ!!!
おい、お前が今殺しただろ!!!「喜んでいるはずだ」とかないから!!!!
酷いところはいっぱいあるんだけど、私がこの本を読んで一番不快だったのは、作者の視点なのかよくわかりませんが、自分の思想・視点と異なる他者を一切排除して、都合良く解釈するところです。
作中でそれが一番顕著だなあと思った部分。
ある日、食堂かたつむりに、知り合いの知り合いの知り合い、みたいな人からどうしても食事がしたいと申し込まれる。何を食べたいのかメールでやりとりするもはっきりせず、唯一「サンドイッチ」とだけ導き出せた。
主人公は勇んで、最高のフルーツサンドを作り上げる。紅茶はこれが合うに違いない!
来た客の男は無愛想に席に着き、食べ始めるとすぐに「おい、これはなんだ!!」と、サンドイッチの中に毛が入っていたとイチャモンをつける。主人公は、私は絶対清潔にしているんだからそんなはずはないと思うが、男は携帯でサンドイッチを写真に納めて、ネットで悪評をばらまくぞ!と脅しをかけて帰ってしまう。
後で聞いたところ、彼は村でパン屋を営んでおり、業績があまりよくないらしい。そして評判のいい食堂かたつむりの噂を聞いて、妬んで事に及んだらしい。
主人公は、あまり知らないお客を取る事を控える事にした。そして思うのだった。
「あれは、軌道に載り始めて調子に乗ってしまった私へ、神様が使わした、意地悪な天使だったのだと思う」と。
…きしょくわるい!!!!
これがまあ、そのパン屋を手伝うだの、パン屋からパンを買うだのって事になり仲直りするという話ならいいんですけど、意地悪な天使だったんだわ、でぶんなげて終わりですからね!!
自分に意地悪する人は、その意地悪をコーティングして良いこととして捉えて、無視しようっていう。
一事が万事そんな話なんです。きしょくわるー。
で、ラストシーンの話を。
私これ読んでてまあ、全くジーンと来なかったかと言われたら、まあお母さんの死とかにはジーンとしたんですよ。
でもそれで、最後にお母さんの手紙がみつかって、お母さんからの励ましの言葉で鼓舞されて、お店をがんばっていく、で終わりだったら良かったんですが…。
豚の事も母の事もあり、命ある食材に対して拒否感が沸き、インスタント料理ばかり食べるようになってしまった主人公。
ある日、閉めたままの食堂かたつむりでぼうっとしていると、ガーン!という音がして、外へ出ると、鳩がガラスに衝突してしまったらしく首を折って死んでいた。
主人公は慌ててその亡骸を拾い上げると、どこからともなく母の言葉がよぎり…そうだ!と主人公は、すぐにその鳩を持って食堂に戻り、お湯を沸かし、羽をむしって茹でて料理を作る!そして喰う!!
ああ、お母さんと食事をしているみたい…!そして思わず「おいしい」と声が出るのでした~。
って終わるんですけどね、私これ、完全にホラー映画とかホラー小説の前振りだろ!って思うんですよ!
だって、食べることは命をいただくことで、死んではいないんですよ?この後、
…食堂かたつむりが再開してから、村の犬や猫が頻繁に消えるようになった。
そしてある日、村の子供が姿を消した…。
同じ頃、食堂かたつむりには、新しいメニューが生まれ、それはとても美味しいと評判になる。
しかし女主人は、そのレシピを決して誰にも語らないのであった…!!
って続いてもおかしくないですよね??
も、完全に私の中でこの小説はホラーです。
そのまま、自然讃歌、エコロジー、悲しくも美しい物語!として捉えられる人が羨ましいです。
そして、こうやって本の内容を意図的に付け足して紹介されると、人はだいたい穿って読みますよねwwww
「逃がし屋」も私たぶん、最後まで穿って読むと思います。
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