忍者ブログ
うん・・たしかに せいいきを おかすことは つらい・・・
2025 . 04
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • プロフィール
    HN:脱兎
    HP:兎角 -TOKAKU-
    自己紹介:
    ファイアーエムブレムの絵を描いたりサイトをやったりしています。
    うさぎとゲームが三度の飯の次くらいに好きです。
    FEの世界観を愛しています。
    映画と本が好きです。
    千葉県民
    いい歳(ファミコン世代)

    手書きブログ
    ミニチュア日本
    ×

    [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

    夏休みになりました。皆様いかがお過ごしですか?
    私は最近いろいろバタバタしておりまして、夏休みが終われば少しはゆっくりできるかなあといった感じでございます。
    どちらかというと、やる気のなさみたいな方が重症な気もしますけども。

    今、某串ー先生から「金色のコルダ」なる乙女ゲーをお借りしておりますが、音楽科が舞台の学園ものということで、かなり自分からかけ離れているので主人公だけがのだめカンタービレ状態という気もしますが、ちまちまとがんばっていこうかなと思っております。
    ペルソナQはまだ終わっておりませんwwwwほんと遅いなあ…こういうの。
    移動中はペルソナやってますが、早く一定の終わりを迎えたい。迎えたいなあ。
     
    さて、今日は夏休みは宿題だろ!ということで、出てもいない大人の読書感想文を勝手に書こうかなと思っております。
    1407909830785997.png
     
    読書といっても漫画です。最近、とても感動している漫画家さんが二人いるので、その方達の話をメモがてら書いておこうかなと思っております。

     
     
    ご興味もっていただける方は、折り畳んだ先をぜひ!

    拍手、コメントありがとうございます!!!更新遅くてすみません!!!
    7月24日にコメント下さった方、ありがとうございます!おおお錦糸町とスカイツリー近いですか!!今度は天気のいい日に早くから出てスカイツリーも行ってきます!!www

    拍手[4回]


     
     

    昔はよく、漫画は二つに分けられる。ガロか、そうでないかだ。なんて言ったものでしたが、今は絵柄で少年漫画と少女漫画の垣根もないし、内容も、エグいのからキラキラしたものまでどっちにも存在しています。漫画家の性別も、別にどこに描くかというものに関係しませんね。
    そんな中、独特なタッチの絵で、いわゆる「漫画」の枠を越えた漫画を描く若い(私から見ると実質的な年齢が)漫画家さんが増えてきました。
     
    今、すごく好きで新刊が出るのを待ちわびている漫画家さんが2人います。
    まずは、先に知ったので、西村ツチカさんの事を。

    コミックナタリーかなんかで西村ツチカさんの特集をしていて、そこで見かけた絵柄にほんとうに夢中になってしまったのですが、すごく線が独特なんです。
    ギザギザの線で緻密に表現された絵が、世界観とすごくマッチしています。
     

     
    このギザギザのタッチも、単行本3作目の最新刊の「さよーならみなさん」では圧倒的な説得力として使われてきていて、世界観も確立されたな!!という感じなのですが、初期の頃の作品などでは特にギザギザを使わずあっさり、あるいはねっとりとしたタッチで描かれたものもあります。

     
    私が、西村ツチカさん(ちなみに男性です)の絵に感じるのは、星新一さんの挿絵を描かれていたことで有名な60〜80年代に活躍されたイラストレーターの真鍋博さんの絵の世界観に似ているなーということです。私は真鍋さんが大好きで、そのこともブログに前に書いた気がするのですが。
     

     
    私は勝手に西村ツチカさんに、真鍋博さんのレトロフューチャー的懐かしさを抱いて「懐かしい」と思っているところがあるのですが、それだけではなく、真鍋さんと似た、「構図の美しさ」と「作者の思う線の法則性」があると感じています。

    漫画というのは、絵がべらぼうにリアルに上手く、ストーリーが今にもドラマ化されそうな構成であるものだけが漫画だと言うわけではないのが面白いと思うのですが、漫画でしか表現できない世界観というのがあります。アニメ化もできないし、ドラマ化しても意味が無いのに、漫画でだけ輝くというものあると思うんです。それが、西村ツチカさんと宮崎夏次系さんの漫画だったりして、本当に価値があるなあと感じます。
     
    ちなみに、西村ツチカさんの漫画は、作者が男性のせいか、少しエロチックというか、個性はあるけど主張しない女の子がエキセントリックな男性たちに翻弄される話(あまりに変わった男性ばかりなのでなぜ女の子たちが相手をしているのか理解がし難いw)か、エキセントリックな女の子に純朴な青年が翻弄される話が多いように思うのですが、そこに自由な独特の絵が乗るとすごく具合がいい感じがします。こういうのを才能っていうのかなあー!
     
    「かわいそうな真弓さん」は、ブラッド・ピットの映画「ベンジャミン・バトン」のように若返っていく真弓さんというおばあちゃんの話を孫が見ている視点で描いたような話です。

    かわいらしい絵柄と裏腹に、かなり真弓さんが「モテる」のが問題で、若返っていくということは青春が再びやってくるということなのだなあと思ったりします。ベンジャミン・バトンも、若々しい一瞬が一番神々しいんですけども。

    私は、前に「フールプルーフ」という漫画を描いた時にあとがきに書いたのですが、何かが起きて輪になって元の位置に戻ると何かが少し変わってる、というストーリーが好きです。
    「さよーならみなさん」は、まさにそういう漫画で、なんというかわらしべ長者みたいな話?なのかなあ、でもとても楽しいので、既刊の中では最新刊のこれを推します。ご興味あれば、ぜひ!
    そういえば「フールプルーフ」を作ろう!と思った時に、ちょうど出会った西村ツチカさんの漫画みたいに絵をしたい(絵を真似したいというんじゃなくて、法則性とか絵を軽くするとか)と思っていたので、その後出た本が輪になる話でさらに私のタイプに近づいてる!って感じでした。
     
    ちなみに、「かわいそうな真弓さん」の限定版についていた別冊付録の「アンダーグラウンド」という漫画が良いとアマゾンに絶賛されていたのでそれを探して購入したのですが、西村ツチカさんの思うコンプレックスというか、サブカルチャーの欺瞞みたいなことに対する怒りというか悲しさみたいなものが詰まってて、なんかしんみりする話でした…
     
     
    宮崎夏次系さんについては、ごくごく最近、ラジオで星野源さんが紹介されてて買って読んだというザ・ミーハーなのですが、これが気づくとじっと何度も読み返してしまう漫画なんですよね…。
    絵については、ものすごい密度の部分とざっとした部分の入り交じる、独特のタッチですが、空間の取り方や見せ方がすごく上手だなと思います。
    なにより、やっぱりストーリーが凄いです。ぐうの音も出ない凄さです。
    何度も何度も読み返していて思うのは、宮崎夏次系さんの漫画はSFの中に差し込まれる誰もが抱える「うしろめたさ」に満ちています。うしろめたさの辛さ、苦しさ、それが晴れる瞬間の喜び、清々しさ。ここを切り取れる人が同じ時代にいるなんてすごいなーーと思うのです。
     

    正直に言うと、買っては見たものの、どうせオシャレなサブカル漫画なんでしょう…?とか思っていたのです。最初に手に取ったのは「変身のニュース」で、適当にぱらぱらと読み始めて、ちょっとぎょっとしました。
     
    主人公の赤星くんは、英才教育の甲斐があって神童だが、クラスには友達がいない。
    隣のクラスの女の子坊田さんは家が本屋で、週刊の漫画の話題で週に一度だけ会話する。
    学校の校庭で赤星くんは坊田さんを見かけるが、坊田さんの後ろの壁には大きくこう落書きされている。
    「オッパイボイーン」
    下校時間になり、赤星くんがその壁の文字を一人で消していると、坊田さんが通りかかり一緒にその壁の文字を消すことになる。
    何度消してもさらに過激に文字が増える。それをまた二人で消していると、
    (以下引用)
    坊田「赤星くん/どうしてそんなに熱心に消すの?」
    赤星「いや…ただ…/例えば何年か後に/大切に取っておきたい思い出や風景はきれいな方がいいんだ」
     
    この、繊細な気持ちの動きみたいなものにびっくりしました。この赤星くんはさらに親への気持ちもすごくぎゅっとしめつけられる感じがあって素晴らしいのです。
     
    宮崎夏次系さんは短編集なんですが、1つ目の話からこれでもう、密度の濃さというか、これは天才現るだ!(人の評判聞いてから読んでるんだから遅いっつう)と思ってしまいました。
    そうそう、その「うしろめたさ」という話なんですが、肉親や家族への面倒くさい切るに切れないうしろめたい感情なんかがもう絶妙で、自分を大事に思ってくれていることが過剰すぎて面倒くさいと思ってしまっている「うしろめたさ」が詰まっていて、ものすごい身につまされるんですよね…!!

    家族の話はほんとにたくさんあるんですが、「夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない」の表題作になっている話は、隣家に越してきた母子の、子供が夜になると全裸で屋上に登っているのを主人公は見ているけれど、昼間はその子供は酸素ボンベをつけて車いすに乗って母親といる。主人公はそれを見てこう思うのです。
    (以下引用)
    なぜあの子が/病気のフリをしてるのか/なぜ全裸でいるのか/分からない でも/私はあの子を尊敬する/いいにおいのお花も/流れる穏やかな時間も/あの子が病気だからあるんだ/あの子は/弱い者無しにこの家が成り立たない事/知ってるんだ
     
    わりと、その時結構ネットとかで話題になってることが題材にあったりするのも面白いんですけど(ワロタとか出てきたり整形の失敗した扇風機おばさんとか懐かしい)「僕は問題ありません」の中の「朝のバス停」という話なんかは、夫の趣味を心配する感じで妻が夫のものを捨てちゃう、よく小町で見る感じの話で、でもこれが最後泣けるんですよね〜〜〜!人間って、感情が一つだけじゃなくて、大事だけどおっくうだったり、好きだけど嫌いだったりするじゃないですか。個々の考え方も違うから、それを受け入れられないと幸せになれないんだっていうそういう話が多くて、私なんかはすごく安心します。悪意が、悪意として存在できる世界って、自分が性悪だからかもしれませんが、すごくほっとするんですよ。
    最近はネット見てても、自分が正しい!!正しいことしか許さない!!って空気が凄いですしね〜。

    ちなみに、星野源さんは、宮崎夏次系さんの作品を「夢で見た話みたいで説明しづらい」って言ってましたが読後感はほんとにそういう感じです。
    あ、私が推すとしたら3冊既刊の中ならウーーーン、「変身のニュース」ですかね!二話目の「水平線JPG」が凄く好きです!


    そんなこんなで、皆さんも興味がわいたりしたら、読んでみて感想教えてください!!あまりお上品な作品ばっかりではないですが、私はそういうところも人間くさくて大好きです!
    それぞれ既刊は3冊づつですのでぜひぜひ〜!西村ツチカさんの方がやや入手困難かもです。
    PR
    ■ この記事にコメントする
    お名前
    タイトル
    文字色
    URL
    コメント
    パスワード
    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
    ■ コメント一覧
    真夏の激写ボーイ HOME ママチャリでタイに行く
    Copyright © 兎角ブログ(改) All Rights Reserved
    Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
    忍者ブログ / [PR]