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うん・・たしかに せいいきを おかすことは つらい・・・
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    最近ちょっといろいろワタワタしていて時間がなくているのですが。
    更新頻度も落ちててちょっと悲しいです。

    先日タクティクスオウガの絵を描いてて、アップしようとしたらエラーになってしまい、
    アップできなかった、セリエ姉ちゃん。↓

    2515.png

    アップできなかったら~キャプるよね~手ブロあるある。



    さて最近、映画をたくさん見ておりまして、それについていろいろと語りたいとずっとずっと思っているのですが、退屈かもしれませんので、興味がある方お暇な方だけ読んでいただければと願って、折り畳んで。

    今日は、一番最近見たビデオの『精神』と、一番最近見た映画『冷たい熱帯魚』について。

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    ドキュメンタリー映画

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    拍手ありがとうございます!!!

     

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    非常に、静と動の対象的な映画二つですが、ドキュメンタリーと実話を元にしている、という意味で似た部分があるのと、人間が生きていくとは。ということについて考えさせられる、という意味で、並べて考えてみようかと思います。

    まず、『冷たい熱帯魚』について。

    園子温監督という人は、今日本の映画監督の中で一番エッジがきいてるといいましょうか、自分がやりたいことを自分の思い通りにやってる監督さんで、見るべき価値のある日本映画を撮る人だと、私は思っています。

    私はもともと、何度か言ってるんですけど、平たい言葉でいう「狂った人」に興味があります。
    自分を自分で評価した感じ、そこそこ社会に馴染めていると思うし、凶暴性もないし平凡だし、友達と呼べる人もいると思うのですが、そうじゃない人がいることも知ってるし、単なるボタンの掛け違い程度で自分が狂ってしまうことも気づいているので、多分興味があるんです。そして、狂った人の姿を見て、今狂っていない自分を確認したいというエゴイズムも働いているのかもしれません。

    そういった意味で、『冷たい熱帯魚』は、題材が「埼玉愛犬家殺人」を元にしているという話を聞き、しかも監督が園子温監督ってことで、見たいなぁって思ったんです。

    私が覚えている愛犬家殺人についての話って、確か犯人のやってたペットショップが「アフリカケンネル」っていう名前だった、って事と、犯人がかなりテレビとかを前にして演説できるようなタイプの人だった、というぼんやりとした記憶だけだったんですが、今回映画を見終わって調べたら、ものすごい、日本にあんまりいないタイプのシリアルキラーだったんだと知りました。

    時代が、阪神淡路大震災とオウムの頃だったらしく、大事件の陰に隠れてしまったようですが、大きなペットショップを経営していた犯人夫婦が、借金の返済のために悪どい手口でお金を集めるようになり(高く犬を売りつける、売った犬に毒を盛って殺すなど)、ついには高く売った犬の代金の事を責めてきた購入者を殺すに至ります。
    その後味をしめたのか、夫婦の周囲では数人の人が行方不明になっていて、立件されたのは4人3件、立件されていない事件が3つくらいあるらしいです。
    夫婦が、自分たちは絶対に捕まらないと思っていた理由は、ボディを透明にする、という言い方で現していた死体の処理で、遺体をバラバラにして骨は焼き、肉は川に捨てていたと。証拠さえ見つからなければ絶対に捕まらないと思っていたのですが、共犯として強制的に引き入れたペットショップの従業員が警察に告白したことで事件が露呈しました。
    ちなみに、大阪愛犬家殺人という事件がそのちょっと前に起こっていて、それが全国的に有名になった時に「埼玉でも愛犬家が消えている事件がある」との事で、取材陣が埼玉に押し掛けたという流れだそうです。

    園子温監督の、「愛のむきだし」という映画がありまして、

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    まともじゃない、倒錯した若者たちの、痛いくらいのリアルな狂った日常を描いた、長くてすごく面白い映画なんですが、暴力とか、性とか、変態性とか、そういうものに全く目をそらさないで作っていて、監督のパワーを感じる映画でとても評価が高かったのです。
    私は、100%共感することは出来なかったけど、面白いと思えたし、本当に、全身全霊を込めて人を愛するということはどういうことか、というのを耳元で絶叫しながら説教されたような気持ちといいましょうかw、最後は勃起でホロリと泣くという、拍手したくなるラストを迎える、めちゃくちゃなんだけど説得力のある映画でした。

    あの愛のむきだしの人が愛犬家殺人を撮ったんだ…!と思ったらすごくわくわくして、映画館へ。
    東京では連日立ち見の出る大盛況です、今の映画不況時代にあって。

    結論。くそおっかねえ。
    園子温監督という人は、観客に目をそむけさせてくれないんですよね。時計じかけのオレンジみたいな目をつぶらせない機械みたいのでガッと観客の目を開けさせて、どうだ!見ろ!こんな事が起こるんだ人生には!っていうのを容赦なく突きつけてくるんですよ。
    先程事件の行程で書いた、「ボディを透明にする」を、がっっっっつり、映像化しています。血みどろ。
    ですからもちろんR18指定ですし、これを好んで見ようという人は覚悟をして行くべきなんですが、想像以上の事が起こるので愕然!!私映画館で首を振るって行為をしたの初めてwwww

    この映画を見て思ったのは、生きることに鈍感になって、ただ日々を消耗していくだけの人生を歩む人より、ある意味、死んでもいいんだと思いつつギリギリを生きている人の方が魅力的に映るということで。お前らは目が覚めているのか!?寝ぼけた布団の延長上に暮らしているんじゃないのか!?とまた耳元で説教されるような映画でした。それは私にとって大変耳が痛い話であって、犯人の奥さんの生き方に強い興味を覚えましたが、でも私はもうちょっと楽に生きて行きたいなぁとも思ったりしたわけで…。



    さて、レンタルビデオで借りていたのにずっと見ていなかった『精神』について。

    あるラジオ番組にドキュメンタリー監督の荘田さんが来て喋っているのを聞き、あとどこかの映画館で予告を見て、ずっと気になっていたんです、この映画。

    まだ見てないんですが、荘田監督の『選挙』も相当面白いそうなので、絶対観よう。

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    (2007/12/22)
    山内和彦

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    「精神」は、岡山県にある「こらーる岡山診療所」という病院を取材したドキュメンタリー映画です。
    こらーる岡山は、精神科の診療所で、患者たちからそれぞれに許可を得てインタビューをするという形で、それぞれの思うこと、言葉、姿に耳を傾けていきます。

    いきなり一人の患者さんが、医師の山本先生のところへ診察にやってくるところから始まり、彼女は泣き、オーバードーズして死にたいということを涙ながらに語ります。先生はクールに対応します。なんとなく、そんな感じなのかな、と思う精神科の風景。

    が、患者さんたちが語る自分たちの話を聞いているうちに、彼らの過去の悲しい様々な事、彼らがいかに病気と日々戦っているか、こんなに苦しいのに世間に理解されない歯痒さなんかを思い知っていきます。
    荘田監督の視点がとてもフラットなので、私も一緒になって彼ら彼女らの話を聞いているような気持ちになって、うんうん、わかる、そうなんだ、つらいな…というふうに相づちを打ちたくなってしまいます。私ずっと観ながらウンウン言ってました実際。

    自分の赤ちゃんを殺してしまった女性が、思わずそれをカメラに話してしまう。
    エッ、と思ってしまう視聴者としての自分がいて、これは言ってもいいのかな?とひやりとして、でも彼女はそれを本当に重い十字架のように思っていて今病気と闘っていて、その環境の話を聞いたら、私は絶対に彼女を責められない。特に女性は責められないでしょう。
    監督が、これを映画として写してしまっていいか悩んだだろうというのも分かるし、実際、彼女がそれを観て怒っていた様子なのを見て「自分はなんということをしてしまったのか」とパニックに陥った、と言ってもいたんですが(彼女は監督の事は怒ってませんよ、と言っていた)、でもそこで生まれる、単なるマスコミから流される「鬼母が我が子を殺す!」というセンセーショナルな単なる見出しじゃない、当事者の声を聞けた事って凄く重要なんじゃないかと思うんです。

    精神を病んだ人たちは何をするか怖いし、一緒じゃないことがまず怖い。
    今の世の中は健常者が常識で、病気の人を許容しない。
    映画では「カーテンの向こう」という言い方で表現していましたが、お互いがカーテンの向こう側を差別している世の中で、カーテンの向こうにじっくり、フラットな気持ちで話を聞いてみよう、という監督の視点が、すごく新鮮で、考えさせられます。

    そしてこの映画を見続けると、このこらーる岡山診療所が、普通ではありえない精神科であって、凄いところだということをひしひしと感じていきます。
    こういうところがたくさんあって、精神をずっと長く病み、孤立していく人達がもっと減るといいのに…と思ったりするんですが…はっきりいって、山本先生がとてつもないボランティアの心と包容力で支えている、ぎりぎりの奇跡みたいな診療所なんだよなあ…と思うと、嬉しいような、不安なような気持ちになります。

    私も病みかけた事があるのですが、精神の病はとりわけ、絶対ならない人種などいない、本当にふっと心の隙間に入り込んでくる病なので、他人事だと思わない気持ちが重要だと思います。

    ただ最後に、監督のフラットな視点は、共感だけを写さない。ここも素晴らしいと思いました。

    荘田監督と山本先生の対談の本があるらしいので、凄く読んでみたい。

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    興味がある方は是非、映画の公式サイトも見てみてください。


    私はいつも「狂った人」を知ろうとする時、その人たちの中にある、大きくて真っ暗な穴を見つめに行くような気持ちになります。そして引き返してきて、ああ、引き返せてきて良かった。と思っているのです。
    でも今回のこの二つの映画を見て、結局私は、大きな穴の中に、少なくとも上半身くらいは潜って、その闇を体験してきたような気持ちになりました。
    「冷たい熱帯魚」ではそれが恐ろしく、「精神」ではそれがつらかった。
    いつもだったら、チキンレースの崖の下を覗き込んだように、ウヒ~ッ怖かった~!と言って戻ってくるんだけど、今回は全然そういう気にはならなかった。そこに適応しようとする自分を感じて、全く他人事じゃない、自分と地続きの闇だとわかったような気がしたからでしょうか。

    暗い穴の中を覗き込み、入ってしまいたい人に、オススメです!
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